伊藤綾ちゃん写真
1月17日に、アラサー女子を対象に「Vision Quest〜これからどうしよう、の先にある私〜」をテーマに女性勉強会を開催しました。

会場は、株式会社ビズリーチ様のイベントスペース「ガーデン」(東京都渋谷区クロスタワー12階)。
このVision Quest女性セミナーは、悩み多きアラサー女性たちが、前向きでハッピーにそしてご機嫌に社会と関わっていくために、人生のちょっとだけ先輩からお話をお聞きしながら自分の明るい未来図を思い描いていく会。
参加者は30人から40人で、ゲストの方と参加者の方々がとてもアットホームに交流しています。
今回3回目となりましたが、ゲストは結婚情報誌のゼクシィ統括編集長の伊藤綾さんにお越し頂きました。
伊藤さんはあの有名なスティーブジョブズのスタンフォード大学のスピーチ中の「connecting the dots」を引き合いに出し、自分の「点」をどのように「線」に繋げてきたか、また、女性はどのように「点」を「線」に繋げられるかについて語って下さいました。

ここで簡単に伊藤さんのプロフィールご紹介をしますと。

伊藤さんは、早稲田大学法学部をご卒業後、料理書出版社に就職されたもののご主人の転勤に伴いわずか一年で退職。
その後、4年間の専業主婦を経てリクルートへ契約社員として28歳で再就職し、副編集長に就任されたタイミングで正社員と登用なりました。
6年後には首都圏版編集長になったものの、2年後の妊娠によりいったん育児休暇。
再度編集長として復帰後、今から2年前より現在の統括編集長というご経歴でいらっしゃいます。

・・・はい、そうですね。
こうやって彼女のキャリアの軌跡だけを見ると「どんだけキラキラなんだ!私とは違う。ムリムリ。」と感じるがいらっしゃるかもしれません。
でも、「歴史を今の時点から見てはいけない」と言われる様に、彼女が今の様な姿になったのは過去から繋げてきた点と点があってこその「今」、というのが本来の見方。
そして、伊藤さんご自身のその「点」は、劣等感や挫折であって決して華やかできらびやかなものではなかったと。
伊藤さんは、28歳にしてパワポで資料も作れないし、出産復帰後は以前と同じ様な労働時間で働けないと言った、他の人が出来て自分が出来ない事に目を向けたのではなく、専業主婦視点の経験があるとか、定時に帰るからこそ見えるものを知っていると言った「他の人が持っていなくて自分が持っているもの」に視点を向けたからこそ、意識を転換出来たと言うお話でした。
こうしてお話を聞かせてい頂いている側として耳を澄ます点は、ヒット商品が出たその結果ではなく、そこに至るまでの彼女の「心の持ち様」なんだと思うのです。

人は得てして、結果や表面的な事でその人を判断しがちですが、やはり、過去や内面には外から想像できない事がたくさん隠されているもの。そして、そこにこそ真意があるのだと痛感します。そしてそれこそ、ピンチをチャンスに変えられる、しなやかで柔軟な生き方だと思うのです。

伊藤さんが力説していた事。
みんな、自分だけの「点」に気づきましょう。持ちましょう。
その「点」は、他人から見えるキラキラしたものでなくて良いのです。
誰でも自分だけの「点」を持っている。
自分が今やっている事が、かけがえのない大事な「点」。
そして、自分だけの「線」は、自分の好きな方向に引き放題。
1年後の今日、10年後の今日、20年後の今日、自分はどうしていたいのか、どうなっていたいのかをイメージして、自分だけの線を引いていくこと。

伊藤さんは、自分にとっての「点」は、劣等感や出来ない事や苦しい事だったと言っておられました。
また、次の様にもおっしゃっておられました。
ダイバーシティが叫ばれているこのご時世であるけれど、それは性別や国籍だけに捕われず、いろいろな働き方があるのがダイバーシティ。
そして、非連続成長の時代と言われる現代だからこそ、企業だけでなく個人も常に進化・変化していかなければならないし、同じ事をやっていたら飽きられてしまうのが現代なればこそ、チャンスはどこにでも転がっている。
圧倒的会社人間では気づけない事がたくさんあるからこそ、この変化の時代においては、自分が活躍できる場所やチャンスがいつ来るともかぎらない。
特に、男性社会がまだまだ主流な今、女性目線で活躍できることがたくさんある。
社会や消費者の課題と自分の経験を繋げていく事で、自分が活かされるチャンスはある。

この彼女のお話は、ただひたすら圧巻でした。

そして私が思う事。
何かが生まれた時に、これまでの「点」と「点」は繋がっていたんだ!と気づくものではあるけれど、逆に、それらは繋がっていると信じる事で「点」と「点」は繋がり、何かが生まれていくのではないか。

今、自分がやっている事はきっと何かに繋がっていくのだと、まず自分自身と自分の「点」を信じる事。
点はキラキラしていなくて良いから全ての「点」を信じる事。
これは、アメリカの哲学者ウィリアム・ジェームスのプラグマティズムと言われる考え方(人生は生きる意味があるものだと信じる事である。そうすることで、人生は意味あるものだという様になっていくのだとする考え方)と同じかと思いますが、信じる事で点は確実に線に繋がっていくと思うのです。
(参照:ウィリアム・ジェームズの名言 | 地球の名言)

もちろん、モヤモヤした気持ちはそんな簡単になくならないし、悩みも尽きない。
それでもなお、自分を信じて自分の最初の一歩を前に踏み出すことが、今、大事。
今回の伊藤さんからも、大きな勇気と元気を頂きました。

伊藤さん、本当にありがとうございました!!