アメリカで広がりを見せているタイニーハウス・ムーブメント。
そのムーブメントのきっかけとなったパイオニア達をたずねたロードムービー「simplife(シンプライフ)」の上映会を、東逗子のシェアハウス#910で行いました。

心が温まりながらも深い気づきが多い、とても豊かな時間になりました。
全て参加して下さった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!

Vision Questのイベントでは、お互いの交流をとても大事にしているのですが、今回も映画開始前に「ここのつバー名物おかみさまカレー」を食べながら交流する時間を設けました。これは、同じ釜の飯を食う時間とでも言いますかw、やっぱり大事な時間ですね。そもそもが「お家」である910でカレーを食べていると、初めましての方もお久しぶりの方も一緒にリラックスできてくるのではないかと思っています。

会のスタートは17時。
映画開始は18時で上映時間は80分。
(ちなみに全くの余談ですが、投影はソニーの超短焦点ポータブルプロジェクター。壁のすぐ近くに置くので、人やモノが投写を邪魔することもなく大画面に対応して本当に良いですよ。小さくて軽くて持ち運びも簡単だし。←私はソニー社の回し者ではありませんw)

じっくり集中して映像を鑑賞したあとは、大事な感想のシェア会の時間。
Vision Questでは、交流と共に「分かち合う」こともとても大事にしていますが、分かち合うのは、今日観たものを、自分のこれからの日常にどう活かすか、どのように自分ゴトに落とし込むため。

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一人一人が映画を見て感じたこと、汲み取ったことというのは「それぞれ全てが正解」ですが、それらは自分の中だけにとどめて置くとすぐに消え去り流れていってしまうもの。
だからこそ、心に浮かび上がった貴重な感覚を新鮮な間にすくい取るとそれが素晴らしい宝物になっていくものなんですよね。

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自分の気持ちを人に話し、しっかり聴いてもらって気持ちを受け止めてもらうと思考は磨かれていく、そしてその時には相手の存在がとても大事な支えになるのです。この時間は、傾聴・アクティブリスニングの手法を使って、2人ペアになってシェアをし、さらにテーブルごとで分かち合い。シェアする時間をたっぷり作ったことで、同じ映画を観ても、受け取るものはそれぞれでありながらも表現する言葉が違うことで生まれる気づきや刺激があり、相手の考えをそのまま受け止めてお互いに共感し合えることを実感していただけたと思います。

面白いなと思ったのは、私たちは、映画に登場する人の事をほんの80分のフィルムを通してしか知っていないのに、映画を見終えた後は、彼らに対して想像以上に親近感を持つようになっていること。

監督の松永ベンさんから、製作の背景や映画に登場していた方達の「その後」についても教えてもらった時に、あぁ彼女たち、彼らは今幸せなんだなぁと思ってこちらの心が何故かほっとする、そんな感情が自然に湧いてくる感覚がありました。それって、きっと彼らが一生懸命自分たちの人生に向き合っていて、それを彼らなりの言葉で表現してくれたから、その想いや気持ちが深いところで私たちに伝わってきたのではないかな、と。

また、参加者からの質問で、あのタイニーハウス は自然が豊かなアメリカならではのスタイルではないか?日本ではあれをそのまま取り入れることは難しいのでは?という問いがありましたが、日本の暮らしでも意識してデザインすれば居心地良い空間を作るのは可能なこと、さらに、そもそも茶室や長屋、方丈庵などの狭い空間で暮らす文化は持っている日本だからこそ、その精神性を再認識することは可能ではないかという話にはとても納得してしまいました。

自分にとって必要なものを見極めるって案外難しい。
でも、必要なものを選ぶというより、不要なものを削ぎ落とすことで必要なものは見つけられる。ただ、手放すものはモノだけでないからこそ、人は怖くて葛藤してしまうもの。
でも、生きると暮らすの二つがぴったりマッチしている時に、人は自由を感じられ、人生は360度の広がりを持った可能性に満ちてくるのではないでしょうか。

タイニーハウスとは方法や目的ではなくて、暮らしかたを超えた哲学、生き方、ありかた。

よく考えれば、人はタイニーハウスという暮らしを選ばなくても、考え方を自分の生活に取り入れることで豊かな人生を送ることは可能なんですよね。
生きることは暮らすこと、暮らすことは生きること。
どう生きたいかは、どうありたいか。
だからこそ、そこに向き合い続けていくことが大事で、すぐに答えを出すというより、時間をかけて問いかけ続ける問いかけだと感じました。

最後に、アンケートから感想を抜粋しておきます。
皆さんがぎっしり書いてくださり、溢れる想いが伝わります。

[ns_row][ns_col]・モノを減らすこと、生活をシンプルにすることが一番大切なのではない。最も大事なのは、自分の生活と心を豊かにするのは何かを見つけてそれを愛し続けることだと感じた。

・生きることの軸とは何かを考えさせられる、とても面白い映画でした。

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[/ns_col][/ns_row]・小さな空間での暮らしだけではなく、そこに暮らす人の意識の変化や周りの人との関わりなどを知ることができ、心の深い部分に届くものがありました。

・たくさんのヒントをもらえた映画だと思いました。人はそんなに多くの物を必要としていなく、大切な物に囲まれていると自分が心地よく感じる人脈にも繋がるのかと思えた映画でした。

・とにかく映像の美しさ、心地よさを感じる映画でした。

今回は合計24人の方にご参加いただき、とても良い会になりました。
キャンセル待ちの方もいらしたのですが、スペースの関係でこの人数がぎりぎりマックス。
第二弾希望の声も上がっていますし、時間を置いてもう一度観たいという声も。
ぜひまた開催できればと思います。
改めて、ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。