第4回目を迎えたVision Quest落語なにナンデ。
今回は、初の二人会。しかも上方落語・江戸落語のお二人を招いての東西対決。
上方を代表するのは桂米朝一門からの桂慶治朗さん、そして江戸を代表するのは横須賀出身の瀧川鯉丸さん。
お二人は、落語の世界での年季がほぼ同じで年齢も近いという背景と、ある落語会で出会った際、共通の「趣味」ですっかり意気投合した事をきっかけに、今では東西を超えて大の仲良しでいらっしゃるとの事です。
横須賀出身にまつわるご自身のお話をお聞かせ頂いた後は「かぼちゃや」で一席。
かぼちゃを売ろうとするぼんやりした与太郎の、「元値」「掛け値」の勘違いが面白くも憎めない小噺です。
これは上方では「みかんや」となるようですが、売り物が違うだけで大筋はほとんど々だそうです。上方落語と江戸落語で同じ噺でも、少しずつアレンジが加わって変化する所はオモシロイですね。
続く二席目に慶治朗さん、お噺は「はてなの茶碗」
故桂米朝師匠が戦後復活されたと言われる一席で、一山あてようと言う血気盛んな油屋と有名な茶道具屋の「茶金」の掛け合いの面白さや二人のコントラストが面白いお噺ですが、落語特有の”くすっと笑える人間味のある笑い”と共に、”人として大事な「筋」というもの”を味わう事が出来ました。
お二人の噺の後の対談では、師匠への入門のきっかけや修行中のエピソード、今は亡き米朝師匠の秘話などをお聞かせ頂きました。
(が、対談内容はオフレコにて、ここまでで悪しからず)
ちなみに、前回までに落語なにナンデに参加された方はお気付きになられたかもしれませんが、今回から会場を2階リビングから1階の個人部屋へ変更して落語会を行っています。
ということで、交流会で2階のリビングへ移動し、お茶菓子を頂きながら、直接の質疑応答など。
今回が初落語という方も多かったのですが、
「落語って、あんなに笑えるんですね~」
「聞く前は、落語って言っている事がわからないのかと思っていたけれど、むちゃくちゃ笑えて面白かった!」
落語を生で聞くのは初めてで想像できませんでしたが、
思った以上に楽しめました。 小人数で噺家さんとの距離も近かったため、
話の内容というよりも、噺家さん個人に引き込まれた感じでした。 久々に、何も考えずに笑えた気がしました。
といったメッセージを頂きました。
(これぞ主催者としての醍醐味ですw)
是非、これからも気軽にいろいろな落語会に足を運んで、新しい楽しみを見つけて頂きたいと思います。
さてさて、最後にオマケの小話。
当日、落語会の準備を始める前に、普段は大阪に暮らされている慶治朗さんを少しだけ葉山・森戸海岸にプチ観光でお連れしたのですが。。。。
雪をかぶった富士山を後ろに真っ青に広がる森戸海岸に感激された慶治朗さん、小高くそびえる岩を見つけた瞬間に走り寄って岩に登り、仮面ライダー変身ポーズ!!!
何でも、慶治朗さんの学生時代のバイトは被り物の「中の人」だったのですが、趣味は「特撮ヒーローもの」で、鯉丸さんと仲良くなったきっかけの「とある趣味」は「仮面ライダー話」。
思わず本能が出てしまった、という所でしょう。
また、今回の高座はビールケースを束ねてその上に毛氈を敷いた手作り高座だったのですが、その準備中の二人の楽しそうな事と言ったら!!!!
外の水場でケースを洗いながら、2人仲良くずっと仮面ライダーの主題歌を歌い合い、
絶えず笑い声が聞こえてくる落語会会場のセッティング風景でありました。
(いやほんと、声だけ聞いてると、あれはまるで小学生w)
ところで、この写真を見て「噺家さんたちがご自分で高座を組み立てたり会場設営をするの??」と驚かれたかもしれませんが、小さな会では噺家さん自らが会場設営する事も珍しくなく、むしろ素人である私たちが会場や高座の配置を決めるより噺家さんの目線で会場を創る方が落語会を進めやすいのだそうです。
(というわけで、私たちはアシスタントとして毛氈の横を持つ程度のことしか出来なかったのでありました)
さて、第5回目となる次の回は2月5日(日)桂弥太郎さんをお招きします。
皆様のお越しをお待ちしております。
お申込みは以下お申込みページからお願いします。