今年(2019年)4月に初めてみちみち会に参加してくださって以来、心の変化と共に表情がどんどん明るく変化していかれたH・Kさん。

口調は静かな中にも、人の心に響く言葉をお持ちでいらっしゃいます。

みちみち会で何を感じ、ご自分の中の何がどのように変化したかをご自分の言葉で伝えていただきました。

1.どこでみちみち会の存在を知りましたか?

ここのさんのブログをきっかけに、ホームページを拝見して知りました。

2.どんな悩みを持っていましたか?

その時の私は、50年の人生の中で、はじめて道に迷って身体も心も動けなくなってしまったようでした。

それは、23年間の結婚生活にピリオドを打って、意気揚々と新しい生活を始めた矢先に私を襲った、予想もしてなかったどん底へ落ちていくようないろいろな出来事でした。

 

現実の生活の中での「いったいこれからやっていけるんだろうか」という、わかっていたはずの将来の失望感、うまくいくはずだと思い込んでた娘たちと母との新しい家族の形の生活の不調和音、母親として、「父親」の役割、世帯主の責任の重圧。

背負わなくてはならないけれども、背負いきれない自分の力のなさ、心の不安や弱さからのあせりで娘ともぶつかり、母を傷つけ、いったい何のために私は離婚までしてこの生活を選んでいるのかという絶望感は今まで味わったことがありませんでした。

だれかに悩みを聞いてもらいたいなんていう余裕のある気持ちではなく、あの頃はどこか他の自分の居場所を探していたような気がします。

3.みちみち会に参加してみて、その悩みはどうなってきていますか?

最初は半信半疑でした。

そういうワークショップ的なところに参加して、初めて会った人に自分のネガティブなことを話すなんて考えもしませんでした。

参加するきっかけになったのは、ここのさんのホームページにあった「拡大家族」という言葉だと思います。

 

私は事情があったとはいえ、「離婚」して家族をバラバラにした責任をどこかで感じていました。

そして、一人でのんびりと暮らしていた母親の生活も一変させてしまったのだと、だれも責めていないのに自分で自分を責め続け、何とかこの新しい生活でこの家族を幸せにするんだという今思えば、勝ってな思い上がりだったと思います。

 

「拡大家族」という考えが、私が勝手に家族の枠を決めつけて、そこに固執していたことに気づかせてくれたのです。

 

家族ってなんだろう。

もしかしたら、同じ価値観をもって暮らしていけば、だれであろうと年齢も性別も国籍だって越えられる「新しい家族」になれるんじゃないのかという思いが浮かびました。

今の家族を完結だと思わず、今がだめならここから家族を増やして新しい形にしていけばいい。

そして、固執していたつらい気持ちが楽になっていくのを感じました。

 

ホームページにつづられた、家族の今の形にこだわらないというその考えがどん底にいた私の心を動かしてくれたのだと思います。

 

ただその時でも、「拡大家族」という共感した部分だけだったので、そこに行って自分がどうなるかもわかりませんでした。

東逗子の初めて訪れたそのお家は、柔らかい木の香りと、心地よい緑に囲まれていました。

はじめてきた場所に自然とリラックスしていく人見知りな自分に自分でも驚いていました。

 

そこでの数時間はあっという間で、帰るころには少し元気になった自分がいました。たった数時間で。

 

そこに待っていたのは、ただ受け入れてくれる初めて会った人たちだけ。

私みたいな人間でも受け入れて話を聞いてくれたことが、どれだけの心の「浄化」になったかは、今私が精力的に、この「みちみち会」の参加やそれ以外に興味を持った場所や人に会いに行ったりできているということが何よりの証明になっているとおもいます。

「みちみち会」で学んだ「傾聴」は、大げさでなく、これからの私の人生の最期までこころに置いておきたい大切なものになりました。

 

「みちみち会」に参加して答えがでたわけではありません。

無理に答えを出そうとしていた自分に気づき、答えが出ないときは出さないときもあっていいんだということに共感できる「仲間」に出会えたことが、「みちみち会」に参加してもらえた大きな宝物です。

4.みちみち会はどんな人におすすめしたいですか?

人は大人になるにつれてたくさんの経験を積んで、自分なりの考えをもって生きてきます。

それをいちばんの道しるべだと信じて生きてきたときに、思いがけず道に迷い、どうすることもできない人って多いんじゃないかと思います。

 

それまでの自分の生き方を変える必要があると気づいても、なかなか難しいし、とてもたいへんなことだとだれもが知ってるからそのまま見ないふりをして生きている人もいます。

それでも生きていけるから。

 

でも、自分ひとりではできない「人生を変える」大仕事も、同じ価値観や悩みを共有している仲間とならできるはずです。

 

50歳をすぎて、新しく知り合いを作ることすらしなかった私が、たった一歩踏み出したみちみち会でのたくさんの出会いや気づきで自分の人生が形を変え、色を変えて変化していることをじわり、じわりと感じています。

変化している今は痛みを伴うこともありますが、それは生まれ変わった自分と出会うために必要な痛みだと思っています。

みちみち会は、新しい自分と出会いたいと思った人にぜひ訪れてもらいたいところです。