
みなさん、こんにちは。
ここのです。
このお便りをお届けしている今、私はイタリア・サルディニア島の空の下にいます。
夏にヨットクルーズの旅に出るようになって、今年で5回目になりました。
私にとってこの旅は、大好きな海の上でヨットに暮らしながら島々を巡る体験そのものはもちろん、人生の大先輩であるこのお二人と過ごせる時間が貴重な宝もの。
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*この旅とは・・・
1年のうち約半分を地中海のヨットで、残りの半分を日本のご自宅で過ごすという暮らしを、17年続けているご夫妻がいらっしゃいます。
7年前のご縁から、私はそのヨットクルーズ生活の一部に合流させてもらっています。
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時間によって表情を変える海と空に身を置いて一日を過ごしていると、自分の都合とは関係なく、この世界にはもっと大きな営みが延々と続いていることを感じます。
昨日は、お昼過ぎにマリーナを出航し、夜通し船を走らせて次の寄港地を目指しました。
ちょうど満月の夜。
水平線から登ってくるお月さまは、はじめはうっすら紅色で、天空高くなるにつれて銀のお皿のように白く輝いていきました。
海面には月の光が映り、まっすぐな光の道が引かれていました。
その月が夜空を渡り、朝には海へと沈んでいく。
それと入れ替わるように、今度は太陽が海面から昇ってくる。
地球と宇宙の巡りを、そのまま身体で感じるような時間でした。
思えば、日本を出たのは夏至の翌日。
お月さまはちょうど半月でした。
昼の長さが極まったところから、少しずつ夜が長くなっていく。
半月だった月は満ちていき、満月を迎えたらまた新月へと欠けていく。
時間や宇宙のリズムは、振り子のようにバランスをとっているみたいです。
起きる出来事には、必ず良いことと、そうでないことの両方がある。
全ての物事に陰と陽の両方があり、互いに補い合っている。
どちらを見るかは、その人次第。
これは、鈴木秀子先生をはじめ、たくさんの方から教えていただいてきた言葉です。
ここ数年、自然の中にどっぷり身を置くたびに、そのことを頭ではなく身体で感じるようになってきた気がします。
すべては半分半分。
今は見えていないことも、全体として見てみると、違う何かがきっとある。
そんなことをしみじみ思っていた時に、海の上でキャプテンからこんなお話を聞きました。
「船に乗っていると、昔のことをよく思い出すんだ。けれど、不思議と思い出すのは良いことばかりなんだよね」
それを聞いた時、キャプテンはきっと、物事の両方を見ながら、どちらに焦点を合わせるかを日々繰り返してこられたのではないかと思いました。
それは、つらかったことをなかったことにしているのではなく、
その都度、風を読み、波を受けとめながら、どちらに舵を切るか。
ご自身の人生の舵を取ってこられたのではないだろうか。
人生にも、明るい時間と暗い時間の両方があって、
満ちるときも、欠けるときもあって、
どちらか一方なだけでなく、その両方でその人の人生ができている。
むしろ、満ち欠けするからこそ、面白かったり美しかったりする。
光だけではなく、影も含めてこそ、その人の輪郭が見えてくることもある。
いいことも、そうでないことも。
強い自分も、弱い自分も、うまくいく日も、思うようにいかない日も。
どんなことも、全部ある。
そして、全部あるからこそ、いいんだよなぁ。
海の上で満月を眺めながら、そんなことを少しずつ、自然に受けとめられるようになってきた気がしています。


