年4回にわたって一門新進気鋭の若手噺家さんをおひとりずつお招きする「Vision Quest落語なにナンデ」。
落語を聴き、対談で噺家さんの背景にあるストーリーを知り、交流の場では噺家さんともざっくばらんにお話しながら参加者同士のご縁が繋がり広がっていく会。
第2回目は桂米輝さんをゲストにお招きして、初夏の気持ちよい風が吹く5月日曜日の午後に、東逗子の#910(ここのつ島)にて開催致しました。
参加者の男女比率は、ほぼ半々、イタリアから留学中の17歳の女の子や現役女子大生も来て下さり、国籍も年代も非常にバリエーションに富む構成。一度落語を聴いてみたかった&落語は年に1〜3回という方が9割、Vision Questの企画だからオモシロそうといった理由でご参加くださった方も多く(ありがとうございます!!涙)、全員でゆったりと落語を楽しみました。
最初の演目は「青菜」
マクラ(噺の本第に入る前に話される導入)で、「落語とはこういうものなんですよ〜」とレクチャーしてくれたことが後々の小咄につながったりして、落語が初めての方にとってもわかりやすかったかと思います。
青菜での、米輝さんのお酒を呑む所作が本当にお上手で「井戸で冷やした柳蔭」というものを是非飲んでみたい!!!と思いました。あの会場でそう感じなかったのは留学中の17歳未成年女子しかいなかったハズw
一席を終えた後は米輝さんと私の対談。
「ココだけ話」盛りだくさんで、かなり会場は盛り上がりましたが、ここは完全オフレコ、残念ながら書けません。ただ、
米輝さんのキャリアに勇気をもらいました
というお声があったことだけはお伝えしておきます。
そして、2席目「つぼ算」
熱演で、噺が進むうちに、だんだん米輝さんが米輝さんではない、買い物上手で(腹黒の)徳さんにもお店の番頭さんにも見えてくる鮮やかさ!
落語は想像の芸事と言うものの、目の前でそれが実感できて興奮です。
ここで、ご参加頂いた皆さんからの感想を少しご紹介します。
初めて聞いたが、すごくおもしろかったし、『話すこと』の技術というものを生で感じられた。 新鮮な感覚だったし、より興味をもった!
言葉と仕草、扇子・手ぬぐいなどの小道具だけで、聞いている人の頭の中に、登場人物やその場の状況などを、瞬時にイメージを生き生きと作り上げていく、落語家の方の職人技に、改めて感動しました。発表やプレゼンなどで、ついつい、便利な資料やパワーポイントに頼ってしまいがちですが、もっと言葉の力を上手く使って行きたい、磨いていきたい、と思いました。ジェスチャーなども上手く使うと活用するといいなと思いました。
今まで、話の内容の面白さや語りの巧妙さを楽しんでいたが、聴き手にそのシーンをイメージさせる、次の展開を考えさせるという、「引き込み力」というか、無言のうちに「こうなんじゃないか・ああなるんじゃないか」と思われるところに興味が湧き、今後の観点にしていこうと思った。
本当にそうですよねぇ。落語を楽しみながらも気づき得て、自分の生活へ繋げていこうと感じ取れるみなさんの学びにも感動します。
また、
映画館で声を出して笑うのは苦手なのですが、今日の落語では気にせず声を出して笑ってしまいました。その開放感もまた楽しくて嬉しかったです。
確かに!全員で気持ちよく、大声出してゲラゲラ笑いましたねぇ。
笑いは「万能のクスリ」ですものね。
その後のVision Quest交流会では、参加者のみなさん全員が素直な気持ちでお互いに刺激を与え合い、受けとり合った時間となりました。
皆さんからは、米輝さんの「余芸」である「アコーディオン漫談」を聴いてみたいという声も多数聞こえてきました。ご活躍の幅もいろいろ広がっていきますね。
Vision Questの会は、ゲストの方のお話を聴くだけでなく、参加者のみなさんのこれからの夢も皆で共に育て合っていく会。結果として、自然にプラスのエネルギーが生まれる場なのですが、今回は、これからの米輝さんの活躍はもちろん、参加者のみなさんのこれからもとても楽しみになる一日でした。
次回は、8月7日(日)桂ちょうばさんがゲストです。
みなさんのご参加をお待ちしています!