感じること、を大事にしたいと、いつも思っています。

見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触るという五感優先的に発動させる、というか。

頭で考えてばかりいると、自分の力が何かを動かしているんだ、自分が何かを成しているんだと勘違いしてしまいがちで、(本当は違うのにね)

自分が「今ここ」に生きていることを忘れてしまいがちだから。(本当は、ただ生きているということだけが意味なのにね)

4年くらい前からかな、年に2回程度、山梨県道志村にある養老の森に通っています。

ここでは古民家を拠点にして昼と夜と朝の3回、森の中に入って何もしない時間を過ごします。

ハイキングや登山のように目指す場所があったり、遊びキャンプのように仲間とワイワイするというような目的が一つもない時間です。

この「何もしない」という時間が本当に本当に大事なんだなって思います。

森の中は五感で感じることばかりです。

鳥のさえずりを聴き、風を肌で受けとめる。

全身で動き回っているアリの行列を見続けながら、川のせせらぎを耳にしたり。

空を見上げて雲の流れを追いかけている時に、空から降ってくる雨の最初の一粒が頬に当たる瞬間を受け止めたり。

葉っぱの緑色にも、たくさんの種類があると驚きながら眺めているうちに、

心の中がどんどん透明になっていくんです。

街にいる時に感じているせわしなさや焦り。

「あれをしなくちゃ」という意識と時間を気にした行動から優しく解放されて、目の前にある全てに溶け込む感じです。

作為がない自然のあり方と一つになればなるほど、自分に起きた出来事も全てがそのままそれで良いのだ、としみじみ感じられるようになっていきます。

人って、感動すると思わず素直になりますよね。

心が大きく動くことで、自分の「素」につながってシンプルになるんだと思います。

「素」って、エッセンスやタネ、本質のこと。

森では、初めて出会う人とも、相手への垣根低く穏やかに接することができるものですが、それも、人と人が「素」と「素」の付き合いをするからなんでしょうね。

自分の中の「素」は、自分にとって大事なことを、きっと知っているのだと思います。

何をどうしたらいいかわからない、自分が大事にしたいことはなんだろうということがわからなくなってしまった時には、森で何もしない時間を持つことをお勧めします。

自分の中の「素」が知っている大事なことが見つかると思います。

私は次は、10月24日(土)〜25日(日)にこの森に行きます。

みちみち会のお泊まり企画です。

そんな時間を過ごしてみたいなと心が感じた方は是非ご連絡ください。

必要なのは運動靴と長ズボンくらいでレインコートなどは借りられますし、泊まるところは古民家(野宿ではありませんw)で、特に大きな準備や心配はないのですが、気になる不安にお答えします。